Products

製品紹介

超硬素材大物加工

製作寸法例

ノトアロイでは日本でも数社しか製造できない、超硬素材の長尺品や大物品の製造が可能です。
寸法の□350×100、□70×1000、Φ500×100、Φ100×1000はあくまで目安となります。
また、材質によっても加工できない場合がありますので、まずは図面を基に素材形状の打合せを行い、お見積りをさせて頂きます。

納品までの流れ

  • お問い合わせ
  • 図面を基にした打合せ
  • お見積書提出
  • 受注
  • 製作
  • 出荷
超硬素材製造事業

Cemented carbide production

超硬素材は、さまざまな分野で使用され、産業界にはなくてはならない材料のひとつです。
超硬素材製造事業では、厳選された原料粉末を用いて、混合から焼結までを一貫して生産し、高品質な超硬素材を製造しています。

金型工具用

自動車産業界や機械産業界の各種部品を製造する型鍛造や、電子産業の根幹である半導体の組み立て工程等で、ダイスやパンチ等の精密金型の材料として用いられます。目的に合った材質を選定し、高品質、高強度な材料を提供しています。

刃物用

被加工材に応じたさまざまな切断刃を製造しています。パソコン、スマートフォン、デジタルカメラ、液晶テレビ等に使用する積層コンデンサや、希土類磁石の切断のほか、段ボールや紙おむつ、紙幣に至るまで、多くの製品の切断工程で使用されます。

鉱山土木用

基礎・水井戸工事、鉱山等の地質調査やトンネルの掘削に使用される建設機械(ボーリングマシンやシールドマシン等)の掘削部の先端に使用されています。土質により求められる特性も異なるため、目的に合った工具を提供しています。

精密加工事業

Precision machining

金型は、あらゆる産業を支えるキーテクノロジーです。
精密加工事業では、高品質の環境・設備を整え、独自のノウハウと高度な専門性を駆使し、精密な製品を提供しています。

冷間鍛造金型

材料を常温で加圧し目標の形状に成形するための工具です。冷間鍛造は精度が高く成型後そのまま製品として使用されることもあるため、工具の品質は極めて重要です。

使用用途

自動車のエンジン部品、ミッション部品、足回り部品等

プレス金型

鉄板などの板状の材料を使用し、曲げ、絞り、穴開け、切断加工を組み合わせて複雑な形状を成形するための工具です。

使用用途

自動車のクラッチ部品、座席シート部品、ボディ等、
家電、コンロ、PCフレーム、飲料缶等

粉末成形金型

金属などの粉末を材料として目標形状の型に投入し、押し固めて製品形状にするための工具です。「粉末冶金」とも呼ばれ、材料のロスが少ないのが特長の加工です。

使用用途

自動車のポンプ部品、クラッチ部品、高磁力磁石、薬の錠剤等

特殊処理

Special processing

TS処理

超硬工具寿命の延長、安定化のためには、工具材料の特性値向上が極めて重要です。しかし、一般的に材料の各特性はトレードオフの関係にあり、全ての特性を向上させることは技術的に困難でした。
当社では、超硬合金を本質的に強化する特殊処理の研究開発を協力企業と共に実施し、TS処理を開発しました。(特許第5152770号)
TS処理を実施することで、ご使用の工具の材質を変更することなく、未処理の素材と比較して各種機械的特性値を向上させ、工具寿命の延長、安定化が実現できます。
当社の規定する材質で結合相がCo(コバルト)の材質であれば、すべての素材に処理が可能です。

強化のメカニズム

従来から研究を進めていた結合相の固溶強化技術と結晶構造を変化させる技術により、特性値を向上させることができます。

特性値向上効果

TS処理を実施することで、下図のように抗折力、破壊靭性値が向上します。
疲労強度も向上するため、工具の寿命のばらつき低減が期待できます。
また、凝着しやすい軟金属(銅やアルミなど)に対して摩擦特性が向上し、凝着しにくくなるという特性もあります。

注意事項

TS処理を行う場合、以下の点に注意してください。
・CVDコーティングや熱処理との併用はできません。
・形状や穴径などによっては処理できない場合があります。

CVDコーティング

超硬合金製金型等の成形工具の表面に、減圧熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法を適用し、Ti化合物の多層薄膜(超硬母材側からTiC→TiCN→TiN)を被覆する受託加工を行っています。薄膜の膜厚は7μm(±2μm)となっています。コーティング処理が施された成形工具は、耐摩耗性・耐食性・耐焼付き性が改善されるため、被加工材の製品品質が向上するとともに、工具寿命を5~数10倍へと飛躍的に向上させることができます。

HIP (Hot Isostatic Pressing)

超硬合金はピンホールが残留しやすい材料と言われてきましたが、製造技術の進歩により殆ど残留しなくなっております。しかし、僅かなピンホールが超硬工具の早期破損要因になるケースもあります。そこで当社では欠陥のない超硬合金をご提供するため、全ての製品に対し低圧HIP処理を施しています。また、超微粒子合金やバインダー量が10%未満の材料については、高圧HIPを行っています。
HIPとは不活性ガスを圧縮加熱することで、超硬合金に高温高圧を加え、内部の僅かなピンホールを押しつぶす技術です。この効果により、微細欠陥の消滅や硬質粒子と金属バインダーの結合力が強化され、強度向上が図られます。